血中NAD測定受託サービス

概要

NAD (Nicotinamide Adenine Dinucleotide)濃度は加齢とともに減少しますが、前駆物質のNMNなどの投与で体内NADが補填されると、さまざまな生理的機能を維持・改善できる可能性があることが、近年の研究で報告されています1, 2, 3。老化研究において血中NAD濃度は老化の指標となりうることが期待されますが、生体試料中のNADは非常に不安定であるため、正確な測定は困難でした。「生体試料中のNADを安定化する技術」を用いた弊社製品「血中NAD測定キット(酵素法)」を使用した測定サービスを承ります。

ご依頼方法

1

専用サンプリングチューブの準備

専用サンプリングチューブ (49197900)を検体数に応じてご購入ください。
NADを安定化させるために必要です。

2

検体の準備

採血した全血 (EDTA加) 100 µLを速やかに専用サンプリングチューブに添加・混合し、ご発送まで-20 ℃以下の冷凍庫で保存してください。
(-80 ℃保存を推奨。作業手順は下記「検体の調製方法」参照)

<注意事項>
検体中のNADを安定化させるには、採血後の全血を専用サンプリングチューブに添加・混合するまでの時間を短時間で完了させることが重要です。全血中NADは、溶血が進むにつれ急速に分解されます。
ラットでは溶血10分後のNAD残存率は約30 %です。
正確な血中NAD濃度を測定するには、溶血を避け、採血後速やかにNAD安定化剤と混合してください。

3

ご依頼

検査のご依頼に際しましては、血中NAD測定検査依頼書 (Excel)にご入力の上、検体発送前にメール(n-lsl@nisshin.com)添付にてご送信ください。

検体の調製方法

  • 採血後、全血を速やかに※1安定化剤と混合することで検体中のNADを安定化できます。
  • 測定範囲は2-200 µmol/Lです。検体を希釈することなく測定が可能です。
  • ※1全血中NADは、溶血が進むにつれ急速に分解されます。ラットでは溶血10分後の残存率は約30 %です。
    正確な血中NAD濃度を測定するには、溶血を避け、採血後速やかにNAD安定化剤と混合してください。

測定例

老齢モデルマウスの血中NAD濃度測定

使用動物 : C57BL/6J-Aged ♂ (ジャクソンラボラトリージャパン株式会社)

関連キーワード

老化、加齢、エージング、加齢性疾患、NAD、NMN、サーチュイン、Sirtuin、SIRT、Agedマウス

お問い合わせ

  サービス名 対象検体 検体区分 検体数 製品番号 価格(税込)

お問い合わせ

血中NAD測定
受託サービス
全血
(EDTA加)
動物 1~50 49199300 ¥8,800/1検体
51~100 49199400 一律¥440,000

※ 本測定サービスは研究用です。診断用途には使用できません。
※ ご依頼の検体数に合わせて、事前に下記の専用サンプリングチューブ (30本入、49197900)をご準備いただく必要がございます。

  製品名 包装 製品番号 備考

お問い合わせ

血中NAD測定キット(酵素法)
サンプリングチューブ
30本 49197900 保管温度:1~10 ℃
有効期限:製造後1年

※ 上記サンプリングチューブに、全血中のNADを安定化させる処理を施しております。

参考文献

1. Irie J., et. al. (2020) Endcr J. 67:153-160
2. Yoshino M., et. al. (2021) Science 372:1224-1229
3. Yamaguchi S., et. al. (2024), Endcr J. 71:153-169

関連製品

ダウンロード資料

動物検査依頼書(Excelファイル)

(PDF)ご利用におけるガイダンス

(PDF)血中NAD測定受託サービスリーフレット(日本語)

製品に関するお問い合わせ創薬研究支援受託