イーストとは何か
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こうぼんぬ
じゃあ、まず質問! イーストって何?
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あずまくん
えっ? パンづくりにいつも使っているけど、何かって聞かれるとわかんないなあ。
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こうぼんぬ
そうだよね。実はイーストって、生きているのよ!
発酵とは何か
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あずまくん
製品に含まれるって…どうやって生きているの?
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こうぼんぬ
イーストの成分は、約70%が水分、残る約30%がたんぱく質や炭水化物、脂質などであり、酵母の生命維持に必要なものがすべて含まれているのです。
イーストの成分
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こうぼんぬ
出芽という方法で、私たちは仲間を増やすの。
繁殖~イーストの生命活動~
イーストは、からだの表面から糖などの栄養を摂って生きています。周りに酸素があるときは呼吸をし、繁殖して子孫を増やします。
イーストの繁殖方法は「出芽」と呼ばれるものです。母細胞から娘細胞が芽を出し、これが膨らむように育って新しい細胞となり、分離することで増えていきます。
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こうぼんぬ
発酵の仕組みはね…。
発酵~イーストの生命活動~
パン生地の中など、周りに酸素が足りない環境では繁殖をやめ、糖をアルコールと炭酸ガスに分解してエネルギーをつくり出すことで生命を維持します。
この活動が「発酵」と呼ばれるもので、イーストが放出した炭酸ガスがパン生地を膨らませます。
繁殖・発酵ともに、イーストが最も活発に活動する温度は30℃前後です。
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あずまくん
炭酸ガスでパン生地が膨らむんだね!
酵母は「生き物」!?
製品の外見からは想像できないでしょうが、イーストとは「酵母(Yeast)」という生き物(微生物)です。
自然界にある多種多様な菌のうち、製パンに最も適したもの(酵母)を果実や穀類などから分離して、純粋培養で増やしたものをイーストと呼んでいます。
イーストは、1個の細胞からなるとても小さな生き物です。その直径は4~12マイクロメートル、短径は3~7マイクロメートル。米粒の800分の1という小ささで、肉眼では確認できませんが、顕微鏡で見るときれいな円形や卵形をしています。製品になっているイーストの白いかたまりの中には、1グラムあたり100億個もの生きたイーストが含まれています。