食物アレルゲン検査

食物アレルギーの表示制度は、以前は食品衛生法(昭和22年法律第233号)で規定されておりましたが、2015年4月から食品表示法に基づく食品表示基準および関連通知等に具体的なルールが定められております。

2025年9月時点で、表示義務が必要となる特定原材料は2023年に追加された「くるみ」を加え、8品目(卵、乳、小麦、そば、落花生、えび、かに、くるみ)あり、また表示推奨の特定原材料に準ずるものは現在20品目で、2024年に「マカダミアナッツ」が追加され、「まつたけ」が削除されました。

弊社での食物アレルゲン検査は、スクリーニング検査としてELISA法、確認検査としてウェスタンブロット(WB)法、PCR法、PCR-核酸クロマト法を実施しております。PCR法においては自社で製造販売のプライマーキットであるアレルゲンチェッカー🄬を用いてアレルギー物質の含有検査を実施しております。

食物アレルゲン検査は最終製品検査のみならず、製造工程や原材料の管理においても有効です。コンタミネーションのチェックや、 製造ラインの洗浄工程の確認にご利用ください。

受託可能な検査項目

検査概要

                                                                                                                                                                                                                                                                              
検査方法 スクリーニング検査 ELISA法(定量検査)
確認検査 WB法(定性検査)
PCR法(定性検査)
PCR-核酸クロマト法(定性検査)
検査材料と必要検体量 粉体、固形 50g以上
液体100mL以上
保存方法 原則、依頼者様より送付された温度帯にて保存いたしますが、
検体に合わせて冷蔵、冷凍へ変更する場合がございます
所要日数通常分析 6営業日
至急分析4営業日
判定 ELISA法 表示義務品目:+ / -,大豆:結果のみ
WB法陰性 / 陽性 / 判定不能
PCR法 陰性 / 陽性 / 検知不能
PCR-核酸クロマト法陰性 / 陽性 / 検知不能
カタログダウンロード

食物アレルゲン検査

依頼書ダウンロード

食物アレルゲン検査依頼書

注意事項

  1. 本検査による特定原材料および特定原材料に準ずるものの有無に関しまして、検査結果だけでなく、原材料や製造記録の確認等、他の方法と合わせてご判断ください。なお、検査結果は当該検体の結果であり、母集団の結果を示すものではございません。
  2. 食品の加工による原材料成分の変化・分解や、食品からの原材料成分の抽出効率の変動により、本検査結果は実際の原材料総タンパク質含有量と必ずしも一致いたしません。
  3. 極端な酸性またはアルカリ性、イオン強度や粘度、タンパク質分解酵素、界面活性剤、酸化、アルコール等により、検査結果に影響を受ける場合がございます。
  4. いずれの検査におきましても検査結果は判定のための一つの情報にすぎません。最終的な判定は依頼者様にてお願いいたします。

PCR検査に関する注意事項

  1. 消費者庁次長通知:食品表示基準について(平成27年3月30日消食表第139号)に準拠して検査実施しておりますが、検体の種類によってはDNAが十分に含まれていない場合があり、「検知不能」となることもございますので、予めご了承ください。
  2. DNAが検査に必要量抽出された場合でも、植物DNA検出用プライマー対または、動物DNA検出用プライマー対を用いてPCRを行った結果、陽性コントロールと同じサイズまたはサイズ付近に増幅バンドが検出されない場合は、PCR増幅に必要な品質を有するDNAが抽出されなかったと判断し、「検知不能」と判定いたします。
  3. 各検査項目の検出用プライマー対を用いたPCRの結果、DNA試料液(n=2)の両方あるいはそのいずれかにおいて、陽性コントロールと同じサイズで増幅バンドが検出された場合に「陽性」、いずれも増幅バンドが検出されない場合に「陰性」と判定いたします。
  4. 「検知不能」の場合であっても、検査料金は申し受けます。

参考資料

  1. 消費者庁次長通知:食品表示基準について(平成27年3月30日消食表第139号)
  2. 食品衛生検査指針 理化学編 2015(公益社団法人日本食品衛生協会)
  3. 消費者庁 加工食品の食物アレルギー表示ハンドブック(令和5年3月版)
  4. 本庄勉、村岡嗣郎、豆越慎一、境雅寿:FFI Journal,206,13-22,2002
  5. 高畑能久、森松文毅:FFI Journal,206,23-32,2002
  6. Watanabe Y. et al.: Journal of Immunological Methods 300, 115-123, 2005
  7. 松田りえ子他:Preparation and Specification of the Calibration Standards for the Test Kits for 5 Allergenic Foods, AOAC International 2005/9/11-15

関連キーワード

食品分析、アレルゲン検査

製品に関するお問い合わせ食品分析受託

お問い合わせ
お問い合わせ
お問い合わせ