NESMAGETヒト細胞を用いた変異原性試験法

NESMAGET

NESMAGET®(Nissin's Evaluation Systems for MAmmalian GEnoToxicity)
NESMAGET®は、DNAが損傷された時にp53の結合により発現調節されるDNA修復遺伝子p53R2の発現に基づくヒト細胞を用いた遺伝毒性試験法です。
あらゆる化学物質の変異原性に関するファーストスクリーニングに適用可能です。

NESMAGET®の原理

     本試験は、DNA損傷時、p53によって誘導される DNA修復遺伝子 p53R2 が発現することを利用します。p53R2 遺伝子のイントロン1に含まれる p53結合配列の3回繰り返し配列を組み込んで構築した p53BS-Lucレポータープラスミドをヒト由来細胞に一過性発現し使用しています。被検物質添加24時間後の p53R2依存的ルシフェラーゼ活性を測定することで遺伝毒性を評価します。

    NESMAGET

NESMAGETの特長

  •  (1)ヒト培養細胞を使用し、微生物で検出できなかった遺伝毒性物質が検出可能
  •  (2)トポⅡ阻害剤、トポⅠ阻害剤、アルキル化剤、DNA架橋剤、微小管阻害剤など、様々なDNA損傷様式を有する遺伝毒性物質に対して反応性を示す
  •  (3)試験期間が 24時間と短く、一度に多数の試験が可能
  •  (4)Ames 試験の 1/100 量(数mg)という少量の被検物質で試験可能
  •  (5)被検物質への S9ミックス 添加による代謝活性法にも対応可能
  •  (6)発光による検出のため、蛍光物質、色素等も試験可能

既存試験法との高い一致率

NESMAGET
NESMAGET®法: 濃度依存性を示し、有意なルシフェラーゼ活性の上昇が認められた時、陽性(+)と判断した。細胞は、ヒト乳癌細胞株MCF-7を使用。
Ames, in vitro mammalian cells: (マウスリンフォーマTK試験、または染色体異常試験)、げっ歯類発癌性については、NTP, TOXNETのデータ参照。
IARC (International Agency for Research on Cancer ) でのハザード評価。


※Ames試験との一致率

  •  一致率:(NESMAGET® vs Ames試験結果一致率)     81.5%
  •  Ames陽性予測率:(NESMAGET®陽性 vs Ames陽性) 94.3%
  •  Ames陰性予測率:(NESMAGET®陰性 vs Ames陰性) 67.2%
  •  NESMAGET®陰性、かつ、Ames陽性の物質 4物質: これらは発がん性を持たない。
  •  NESMAGET®陽性、かつ、Ames陰性の物質21物質: これらの多くは発がん性を有する。

※げっ歯類発がん性試験との比較*

  •  NESMAGET®の発がん性試験との一致率: 86.6%
  •  Ames試験の発がん性試験との一致率: 71.1%
  •  他の変異原性試験と発がん性試験の一致率: 74.0%
  •  *日清食品ホールディングス株式会社 食品安全研究所で実施した遺伝毒性物質、被遺伝毒性物質の計135物質についての比較結果 

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参考文献

ダウンロード資料

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試験内容 品番
NESMAGET分析 NSH NES01

※ 1検体につき6濃度を設定し、S9ミックス添加及びS9ミックス添加なし条件で分析します。
※ オプションとして濃度設定試験をご用意しております。
※ 多検体の場合はお問い合わせ下さい。

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